コッポォバルーニ?!
今週のお題「もしもの備え」
アリーバはオレが巨大なUFOを見てから頭の中に話しかけてくるようになった宇宙の存在。今日もオレの頭の中に話しかけてきた。
アリーバ「ずいぶんと日焼けされましたね 違う国のお方のようです」
オレ「お、アリーバ、久しぶりじゃん!てか、いつも天気良くしてくれてたんでしょ?ありがとね」
「いえいえ、わたくし何もしておりません。ここのところ忙しくて久しぶりの地球ですよ」
「そうなの?でもオレが日焼けしにくると、どんな天気でも必ず日が差すんたよ。絶対、アリーバの仕業だと思ってたんだけど…今日だってこんな曇り空なのにオレにだけずっと太陽が当たってるし」
「それはないです。コッポォバルーニ様からのオファーがありまして…」
「コッポォ…?」
「地球でいう太陽様です 私のお友達ですから 。実は巨大な隕石のお話、まんざら嘘ではなかったんですよ」
「衝突するってやつ?」
「はい。でもコッポォバルーニ様から直接オファーをいただき、衝突をせぬよう隕石の軌道を変える作業に奮闘しておりました」
「そうなの?じゃあ何でずっと晴れてたんだろ?」
「それは宇宙の大原則です。あなた様がコッポォバルーニ様と対等に接したからでしょう。あなた様の魂の中に太陽様と対等の意識があると言うことです。素晴らしい!まさに悟りの境地。地球の多くの人たちはその内なる意識に気づいておられない。あなた様は無意識のうちに宇宙の大原則を体現されたのです!」
「?何言ってるかわからない」
「ラジオのチャンネル合わせに似ています。このわたくしも遥か遠い宇宙から時空を超えて地球に来れるのはあなた様のような意識の通じ合うソウルがあるからこそなんです。で、太陽様とどんな会話をされたんです?」
「会話?オレずっと音楽聴いてただけだから。アリーバの青い珊瑚礁聞いてからオレも聖子ちゃんにハマって…特に瑠璃色の地球って曲がすごく好きになって、スマホのバッテリー切れてもその曲ばかり頭の中でぐるぐるしてた」
「それです!コッポォバルーニ様はその曲がお気に召されたのでは?星の平和を願ううたですからね」
「なーんだ、オレじゃないじゃん。でも聖子ちゃん、スゲーな」
「あなた様のように宇宙の大原則を体現出来る方が地球にたくさん現れるといいのですが。人ではなく国同士が仲悪いのは奇妙なことです。」
「なんか雲行き怪しい国多いもんね」
「おや、本当に雲行きが怪しくなって来ました。雷雲が来ます。わたくし、カミナリがどうも苦手でして…ではでは」
急に大粒の雨が降り出した。
リュックから雨ガッパを取りだす。
備えあればうれしいな