呪縛
今週のお題「そうめん」
子供の頃、そうめんは嫌いだった。
土曜日、学校から帰ってきて昼ごはんがそうめんだとガッカリした。
我が家では大きなサラダボウルひとつにそうめんを入れてみんなでつついて食べる習慣があった。
せめてピンクのそうめんだけはと手を伸ばすも箸使いの上手い姉にアッサリ持っていかれる。
スルスルと箸から滑り落ちるそうめんを汁の器に残して食卓から離れふて寝する。
まだそうめんあるよ
もういい
あとでなんかくれって言っても知らないよ
2時間ほど本当に寝てしまい空腹に目を覚ます。
お腹すいた
ほら、言わんこっちゃない ホレ
皿に新聞紙が敷かれ、その上にかき揚げのようなものが盛られている。
一口かじる。
青臭いネギの風味にグニャっとした奇妙な食感。
ねぇ中身なにこれ?
昼のそうめんの残り
子供の頃、そうめんは大っ嫌いだった。