あぁ!バラ色の人生!
夕日が綺麗な時、いつもこれがバラ色なんだろうなと思って見ていた。しかしそのバラ色はやがて暗い群青に変わっていく…
ゴンザレスは二度寝を許さない。
まだ夜明け前だというのに目覚めてしまい、ゴンザレスに「おはよう!」と言ってしまった。
せっかくの休日、のんびり昼ごろまで寝ていたかったのに…
まだ薄暗いうちにカーテンを開け外の空気を取り入れる。コーヒーを淹れようとポットでお湯を沸かしはじめる。今までの俺なら絶対やらないような行動の数々。ベッドのシーツのヨレをなおして枕をポンポンと叩いて膨らませ「いつもありがとう」と感謝のキスをする。
少しづつ明るくなり始めた窓辺にサイドテーブルと椅子を窓の外に向かって置く。たったひとりの観客の贅沢なショーが始まるかのごとく、コーヒーを飲みながら外を空を眺める。
ひんやりとした風が頬を撫でる。澄んだ空気、静かに眠る街、、
そのまま白く明るくなって行くと思っていた空がほのかに赤みを帯びてきた。
!
この色をバラ色と呼ばずになんと呼ぶのだろう!!
あぁ!バラ色の人生!!
やがて空は明るさを増し、光り輝いていく。
ゴンザレスは居ても立っても居られないらしくコーヒーの片付けもそこそこに俺を外に連れ出そうと靴を履きはじめる。
仕方ない、付き合ってやるか。