今週のお題「読書感想文」
吉田修一は天才だと思う。
熱帯魚という短編集の中に「グリーンピース」という作品がある。
読者は作者を信頼して小説を読む。
素敵なシンパシーを感じたくて全身全霊で読む。
ところが、この作品にはやられた。
主人公の男がツンデレなのだ。
主人公目線で作品が書かれているから最後の最後までツンデレに気付かない。
もしかしたら、一回しか読まなかったら変な作品である。
最後の最後で主人公がツンデレだと気づく。
話変わってくるじゃないか
最初から読み直す。
随所随所に愛が散りばめられている事に気づく。
その愛に触れたくて何度読み返したことか…